|
図解J・P法 (24) 2001年7月 吉村 茂光 コンピュ−タの進歩に取り残されているテクニカル分析 パソコンの普及、ソフト開発ツ−ル及びその利用技術の進歩により株価分析のメニュ−及び操作性は著しく向上したが、分析技法に関しては注目に値する進展がほとんど見られないのが現状である。 典型的な例としては現在と取引手法が大きく異なった精算取引時代に開発された「×××憲法」や原典に当たって確認のしようのない中国人やらユダヤ人が開発したと称される秘法が今日なお無批判にバイブル視されている事実があげられる。 技術の進歩はコペルニクスの例を挙げるまでもなく例外なく従来の権威に疑問を持ちその矛盾を抉出してきた人達によってもたらされてきた歴史的事実を想起されたい。 このような日本のテクニカル分析の後進性は開発に携わるプログラマ−が相場経験の浅い若年層に多く自己のアイディアを理論化するまでに成熟していない反面、システム開発を指示するサイドは高年齢化のため頭脳が硬直化し、時代遅れのケイ線の呪縛から脱し切れてないことが最大の原因と思われる。 個別銘柄分析のための指標開発は限界にきている 現状で株価分析手法に見るべき進歩がない一方、個々の金融商品を分析するための指標は(中にはかなり独善的なものもある)ほぼ開発され尽くしたといっても過言ではない。加えてこれらの手法を利用して恒常的に利益を上げている投資家は皆無である。 「教祖」は有害無益!必要なのは合理的な思考のできる謙虚な研究者 テクニカルアナリスト(特に日本の)はアカデミックな研究者達の株価変動に関する統計的研究に謙虚に耳を傾けるべきである。(そのためには少なくとも金融工学の入門書程度は読んでほしい) そうすれば従来の限られた期間、限られたデ−タをもとに帰納法的に規定されたパタ−ン分析とそれに基づく株価予測のかなりの部分が学者達によって統計的に否定されていることがわかるはずだ。 これに対してテクニカルアナリストのとる方法は二つしかない。学者達が採用したと同じ手法で彼等の論拠を否定するか、それが不可能であれば自らの分析手法の有効性を統計的に証明することである。 しかしテクニカル派が後者の行動をとることは期待できない。我々の知る限りでは、ある特定の手法により失敗した投資家が開発者(自称教祖)にその理由を問い質すと「まだまだ研究が足りない。未熟である」との一言ではねつけられるか「これがこういう状態の時はこの法則は使ってはいけない」といった従来のル−ルにない後講釈で煙に巻かれてしまうのがおちである。 教祖様の知的レベル 私の知る限りでは「教祖様」達の内容は極めてお粗末であり、話してみると平均的な証券マンが持っている程度の基礎知識の有無さえ疑いたくなる教祖様が多い。 大概の秘法は街のケイ線マニアが現実の株式投資で失敗した結果、単純な思いつきを秘法と称し、厚顔にも「教祖」を自称、バイブル商法で株の損失回復を狙っているケ−スが多いようだ。投資技法の面からいえば誠に皮肉なことに公表されている周知の技法と比べても極めて低レベルなのが「秘法」の特徴である。 ちなみに「私はこうして儲けた」式の成功体験記を読み漁っている間は株式投資で絶対に儲けることができない、というのが私の信念である。この信念は長年にわたって数多くの投資家に接してきた結果導き出されたものでありほとんど例外を知らない。 夢がなくては生きてゆけない。しかし非現実的な夢は身を滅ぼす 当たり前のことを言うのを許して頂きたい。JP法は当たり前のことを愚直なまでに実践し結果として非日常的な(つまりとても当たり前とは思えない)成果を獲得することを目的とした投資法である。 その提唱者である小生は人様にどう思われようと退屈な当たり前のことを言いつづけようと意固地なまでに思い定めている。 夢が小さくなるのはいいことだ 人間誰でも夢を持っている。しかし、当然のことながら夢に近付くためには行動が必要である。普通の人間はその行動の過程で夢のスケ−ルをを現実に合わせて調整しながら変形させていく。 大概の場合、変形は自分の才能や環境を勘案しスケ−ルが小さくなっていく。これを称して「志が小さくなった」という人もいるが、私はそう思はない。何故ならば、その人は自己の能力で現実可能なことと不可能なことを峻別できた、つまり「己を知る」ことができたのであり、必勝法の第一ステップを踏み出したことになるからである。 世の中にはこれが出来ない人が圧倒的に多い。能力がないのに能力以上のことをしようとするとその先に待ちかまえているものは破産か犯罪かである。 この手の人、つまり分不相応な大きな夢を見続ける人は宝くじに当たるような幸運に恵まれない限り破産する。さもなくば詐欺師になったり泥棒になったりする。このような犯罪者にならない場合でもサラリ−マンであれば上役に讒言して競争相手の足を引っ張ったり露骨なゴマすりをしたりアンフェアな手段に出る。「夢は大きい(?)」かも知れないが間違いなく「志は低い」。 大衆投資家はだまされたがっている? 大衆というのはリ−ドされたがっている。何々をどうせよという指示を待ち望んでいる。安心を求めている。 そして動くときは大挙して行動する。誰もが群れの中にいることで安心するのだ。”逆張り”という危険に満ちた厳しい荒野を一人行くより、それは楽だと思う。 ジェシ−・リバモア |
■シートの内容 JP分析日足シートを使います。457番です。 極めて単純な仮説を立ててみました。※下記シートをクリックすると拡大します。
|
■合格数検索 上記シートを使い、合格数検索を実行します。 この作業は、何月何日に何銘柄合格したのかを計算し結果を保存します。 「JP分析メニュー」−「合格数検索」をクリックします。 日足検索、457番、対象銘柄は信用銘柄としました。 |
■合格数の表示 「合格数検索」が終わったら、次は結果の合格数グラフを表示させましょう。 「JP分析メニュー」−「チャート」から日経平均日足チャートを表示させます。 次に、「機能」−「JP分析シート合格数」−「合格数表示」 シート番号は「457」を入力します。 最近、一番合格数が多い6/5に注目してみます。 日経平均は翌日以降、下がって14日にはザラ場の安値14046円を付けました。 |
■検証 信用銘柄中、6/5のみ、最大どのくらい儲かる確率があったのかを調べてみます。 「JP分析メニュー」−「検証」をクリックします。 上昇率検証、週足検証、シートは457番、売買期間は40日、対象は信用銘柄とします。 サイン後、40日は経過していないので27日までの途中結果です。 6/27までの14日間で買い付けてから、10%以上取れる確率がおよそ96%程あったことが分かります。 |
|
■2018年5月1日(火) 直近に当てはめてみました。 ほとんど合格してきませんでした。 JP2000を使った全期間での合格数グラフはこちらです。 過去を見てみると、このように多く合格している日があります。 今回の暴落は、過去に比べて大幅下落となっていないようです。 直近の期間でも合格数を出すには、条件を緩める必要があります。 シートを見てすぐに分かる事は、長期株価弾性値−30以下という条件がきついのではと。 例えば、−30以下ではなく、−15以下とするとこうなります。 JP2000ソフトを使い10銘柄以上、合格した日のみについて検証してみます。 検証結果 仕掛けてからの上昇が、+5%に届かなかった割合は12.89%。 およそ87%の銘柄は、+5%に到達しています。 このように、元となるシートをアレンジしていったほうが、ゼロから作るより、やりやすいです。 |