これが「ジャンピング・ポイント(J・P)投資法」だ! |
第8回最終更新日(2000年9月21日) |
迷信から統計へ |
保合を放れた株は上がるというのは本当か? |
■むかしアメリカにニコラス・ダ−バスというショ−・ダンサ−がいました。 株で儲けてその体験を本にしました。題名はズバリ「1000万ドルこうして儲けた」(たしかこういう題名 だったと思います) この本はアメリカばかりでなく日本でもベストセラ−になりました。 ■読んでみると内容は何と言うことはない日本でも昔からよく言われていた「保合放れにつけ」ということに つきます。 本当に保合放れにつけば儲かるのか?ダ−バスさんはそんなに儲かっていない、ということでSECの調 べが入った(誠にアメリカはタダシイことの好きな国です!!)のがケチのつきはじめで今では誰も相手に してくれないほど落ちぶれてしまったそうです。 こんな話を聞くと保合放れについても儲からないのではないのか?という気持ちになってしまいます。 ■そこで今回は保合放れにつけば儲かるのかどうか統計敵に検証したみました。 |
何と保合放れで儲かるか損するかは5分と5分だった!! |
どうしてこのような結論に達したか?以下に説明します。 |
貸借銘柄を対象に上記の条件で、買いサインのでた翌日の寄り付きで買ったらどうなるかを検証しました。 |
上の検証結果をみれば分かるように保合放れを買って儲かる確率はコインの裏表に賭けるのと大差ない結果になっています。無論、保合放れの検索条件はこれ一つでは不十分です。少なくともあと10個くらいの条件設定が必要です。しかし、そのいずれをとっても確率は似たり寄ったりです。 こんなことをいうとケイ線マニアの方から猛反発を食らいそうですが、統計が客観的の示している事実ですからどうしょうもありません。 ついでにもう一つ面白い実験をしてみましょう。 ここに掲げた条件で買いサインがでた翌週の寄り付きに空売りしたらどうなるかという実験です。 つまり保合を上放れた翌日の寄り付きに空売りしたらどうなるのか、確率を検証して見ました。 |
驚いたことにダメの確率は買った場合とまるっきりおなじです!! 唯一の違いは3割以上上昇の確率及び上昇率と3割以上下落のそれが極端に違うことです。 この事実を明確に認識した上で保合放れを買うのと「保合放れは上がる」と盲目的に信じ飛びつくのとでは結果に天と地ほどの違いがでます。 |
上のようになるケ−スが半分あるという事実を前提に保合放れにつかなければなりません。 事実を冷厳に認識した上で初めて合理的なテクニカル分析が可能になります。残念なことに、大方のテクニカルアナリストはこの事実に気付いてさえいないのが実情です。 |
それではどうしたらよいのか?次回はその点について考えてみることにします。
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