これが「ジャンピング・ポイント(J・P)投資法」だ! |
第4回最終更新日(2000年7月6日) |
●間違いだらけの株の常識 |
ちなみに株の入門書に書いてある常識なるものを列挙してみよう。
@業績の伸びている企業を買え
Aナンピンはするな(「下手なナンピンスカンピン」だ)
Bトレンドには逆らうな
これらの常識は正しいか?否、である。
業績の伸びている企業を買え
業績の伸びというのはあくまでこれまでに発表された過去の数字である。
今後も同様の伸びを続けるかどうかの予測はきわめて難しい。
よしんば、今後も予想通り業績が伸びるとしても株価がすでに、その点を織り込んでしまっていれば値上がり
は期待できない。
好業績発表時に材料で尽くしで売られる可能性さえある。
ナンピンはするな
これなどは商品先物取引と株式投資を、どちらも「相場」ということで混同している典型的な例である。
現在使われているケイ線は大半、清算取引時代に開発されたものだということを知って頂きたい。
当時は株式も商品先物も同じような取引仕法で行われていた。現在はまったく違う。
最近、さかんに使われている横文字の売買手法も、その大半は先物取引用に開発されたものである。
私の知る範囲では、伝統的なケイ線マニアで儲かっている投資家は皆無である。(破産した投資家はたくさ
ん知っている)
反面、合理的なナンピンを実行している投資家は、おおむね着実に儲けている。
トレンドに逆らうな
最近「トレンドはフレンド」という言葉がはやっている。相場はトレンドフォローでなければ儲からないという。
これは全く正しい。ただし、トレンドが事前に予測できればである。
株価トレンドは事後的にしかわからない、ということは世界中の学者が、これどもかというほど執拗かつ統計
的に証明してる。
もし将来のトレンドが予測できるなら、それに沿ってポジションを持続してさえいれば株で損をする投資家は
一人もいないことになる。
株価変動というものは・・・
あくまでも確率的現象であり、統計的に実証された事実のみにもとづいて合理的な売買を繰り返す以外
に必勝法はあり得ない。変化日だの目標値だのという非科学的な思いこみによる売買では、たとえ成功
したとしても偶然に過ぎず、それで勝ち続けることは不可能である。
第3回で説明した投資法で機械的に売買してみると・・・ |
●買いのル−ル
1)対象銘柄は貸借銘柄のうち分析日からさかのぼって過去150週の出来高平均が50万株以上の銘柄
2)買い銘柄の検索条件は前回(1図)の規定に従う
3)実際の売買は同じ週に(週足分析であるから)合格銘柄が5銘柄以上でた場合のみおこなう
(買い合格銘柄は株価が1000円以下のものを全て買うことを原則とするが最大限は20銘柄とする)
4)買値から30%以上値下がりした場合は翌週の寄り付きでナンピンする
第1回買付け実行日(1997年4月20日 合格銘柄数:16)
上記合格銘柄の合成チャ−ト
●利食い売りのル−ル
3週周期ハイ・ロー・バンドの売り転換か下記のJPシ−トの売り条件のどちらか早くでたほうに従う
第2回買付け実行日(1997年8月17日 合格銘柄数:6)
第3回買付け実行日(1997年10月5日 合格銘柄数:15)
利益率49.5%。下げの途中に買っても儲かる。いかにナンピンが素晴らしい投資法かがわかる。
第3回買付け実行日(1997年10月12日 合格銘柄数:25)
すべてのケ−スにいえることであるがたとえナンピンしなくても6ヶ月以内には利益になる。(今回は利益率:30.2%)
iぜひ分かって頂きたいこと |
●今回は間違った常識に惑わされずに、統計にもとづいて合理的に行動すれば連戦連勝は十分可能なことを説明しました。
孫子も「敵を知り己を知れば百戦殆からず」といっています。
株式投資も戦争のようなものです。相場変動という敵の特性を知らず、自分の株式投資にたいする手腕力量も知らずに
勝てるわけがありません。
●織田信長さえ桶狭間の奇襲は一度しかしなかった
勝負は始める前に勝っているのが理想です。そのためには自分が使える資金はどのくらいあるか、株価が当初の予想
通り動かなかったらどうするか、どんな状況になったら撤退するか、このような状況で買ってでた場合、過去のデ−タで
はどういう結果になったかを十二分に研究してから行動すべきです。これが己を知るものの行動です。
勝てるかどうかも分からないのに、自分のふところの都合や希望的観測だけで行動するのは破産への近道です。
戦いの天才、織田信長でさえイチかバチかの戦いは生涯に一度しかやっていません。
その他の戦いは全て丹念に根回しした上で、敵の何倍もの兵力を投じ、着実に勝利をおさめています。
●相場が読めるという錯覚が命とりになる
相場が将来どう動くかの予測は、短期的であれ長期的であれ不可能です。
これが可能であると思っている投資家が多数派です。だからこそ、多数派は株で損をするのです。
過去の相場であるならば、いくらでも後講釈はできます(特にケイ線屋さんはこれが得意です)
しかし、現時点で、これからどう動くかを予測するのはきわめて困難です。もし、そんなことが分かれば株で損する人など
一人もいなくなってしまいます。
株価が予測できるという思いこみは「敵を知らない」ことの典型的な例であり、戦いに負けることの最大の原因です。
●株価変動は確率現象である
それゆえにこそ、過去の確率検証が必要になるのです。大事な点はどのくらい当たるか(ケイ線の本はこればかり強調
しています)ではなくて、どのくらい失敗するかという統計的確率を承知の上で、間違ったらどうするかの作戦をあらかじ
め立てておくことです。
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